選択的シングルマザーが増加中!?　妊娠とスピリチュアル

シンママ、シンパパ…ひとり親家庭が増えている

令和のいま、かつてより離婚も増え、シングルマザー、シングルファーザーのことを「シンママ」「シンパパ」と略す言葉が浸透するくらい、ひとり親家庭はもはや珍しくなくなりました。

離婚または死別によってひとり親家庭になってしまうケースに加えて、最近ではそれらとは別に女性が結婚をせずに一人で産み、育てることを決意する「選択的シングルマザー」も増えているそうです。 

このような、自ら独身のまま母になることを望む女性、選択的シングルマザーについて、その背景などを探っていきたいと思います。

アメリカの心理療法士によって提唱される

”選択的シングルマザー（Single Mother by Choice） “という言葉を提唱したのは、アメリカの心理療法士ジェーン・マテス（Jane Mattes）です。彼女自身も36歳で未婚のまま出産しており、1996年には著書「シングルマザーを選ぶとき」を上梓しています。

この本の中でジェーン・マテスは、自らの意志でシングルマザーになることを希望し、１人で子どもを生み育てることを決めた女性を“選択的シングルマザー”と定義しており、籍を入れてないだけで実際にはカップルで子育てしている人や、離婚や死別でシングルマザーになった人は含まれていません。

さらに未婚の母にも、先に母になることを決意してから人工授精などの方法で子供を授かる場合と、妊娠が判った後に男性と別れて一人で母親になることを決断する場合と、それぞれ事情の異なる二種類がありますが、ジェーン・マテスの定義では選択的シングルマザーとは正確には前者のみを指しています。しかし日本で語られる場合はこの区別はあいまいで、２つとも含めることも多いようです。

選択的シングルマザーの芸能人

選択的シングルマザーという生き方がクローズアップされ、日本でも浸透し始めた理由のひとつには、結婚せずに子供を持った女性芸能人たちの存在も大きいでしょう。

なかでも、かつて一世を風靡した歌姫、浜崎あゆみさんは、2020年の正月に年末に出産していたことをファンクラブサイトで電撃発表。妊娠したという噂すらまったくなかったため、「いつの間に出産したのか⁉　」と大いに世間を驚かせました。その後、浜崎さんは42歳の誕生日を迎えた2021年5月2日には第二子の妊娠を発表。無事に出産し、現在では二児を育てるシングルマザーとなっています。二人の子供の父親は、いずれも同じ年下の一般男性とだけ発表されましたが、父親の職業や子供の性別など詳細は未発表のままです。

記憶に新しいところでは、アイドルグループ、でんぱ組.incの元メンバー、最上もがさんが2020年11月に妊娠を報告、それと同時に結婚の予定はないと発表して話題になりました。以前から「結婚願望はないが、子供は欲しい」と語っていた最上さんは、自ら望んで妊娠し、一人で育てる決意をした選択的シングルマザーのひとりです。

その他にもファッションモデルの道端カレンさんや歌手の山下久美子さん、元フィギュアスケーターの安藤美姫さんなども選択的シングルマザーとして、結婚せずに一人で子供を育てています。また、歌手の華原朋美さんのように、かつてはシングルマザーを選択して一人で子育てをしていましたが、その後子供の父親とは別の男性と子連れ結婚したケースもあります。

経済的に自立し、独身のまま母になることを選んだ彼女たちのライフスタイルがマスメディアによって報じられることで、世の女性たちにも少なからず影響を与えたことでしょう。

女性の経済的自立とシンママの関係

女性芸能人たちのように収入が特別に多い場合は別として、離婚、死別も含めたシングルマザーの多くは経済的に苦しい状況に置かれているようです。現実には日本のひとり親家庭の５割が貧困家庭で、これが母子のみの世帯となると7割を超えてくるとも言われています。

この理由としては、相変わらず日本の社会には男女で収入格差があること、さらに子供が小さい場合どうしても働ける時間が短くなり、正社員ではなくパートタイムで働かざるを得ない場合が多いことなどが挙げられます。働き方改革やライフワークバランスが叫ばれて久しい昨今、徐々に状況は改善されているとはいっても、未だに日本ではシングルマザーを取り巻く環境には、厳しいものがあります。

結婚しないことで夫の面倒はみなくて済むし、嫁姑といった煩わしい問題もないと合理的に考える人もいるようですが、その分だけ子育てに協力してくれる人が減ってしまうのもまた事実。自らシングルマザーを選択するには、女性芸能人たちのように子供をきちんと育てられるだけの経済力を持っていなければなかなか厳しいものがあるというのが実情のようです。

シンママに逆風のコロナ禍、婚活にも影響が

さらに追い打ちをかけるように2020年からは新型コロナ感染症のパンデミックも起きてしまいます。パートタイムの仕事をいくつか掛け持ちするなどしていたシングルマザーは職を失うケースも多く、経済的にさらに困窮することになってしまいました。

その一方、コロナ禍でのリモートワークの推進などが半ば強制的に行われたことによって、会社員として働く人々には日々の通勤が少なくなり、自宅で過ごす時間が大幅に増えました。人と会う機会も激減し、マスコミなどで“家族でのおうち時間”がクローズアップされるたびに、寂しさを感じる一人暮らしの独身女性が増えたとしても不思議ではありません。

とはいえ、コロナ禍は婚活にも影響を及ぼしています。オンラインの婚活、マッチングアプリなどが活況になる一方で、実際に会うことが難しいため、婚活中だった女性の3割以上が婚活を中断しているという調査結果もあります。コロナ禍では、新たに結婚相手を見つけることはなかなか難しくなっているようです。

結婚相手はいないが、子供が欲しい女性たち

新たに結婚相手を探すのも難しい、さらにようやく働き方改革、リモートワークが進みつつあることなどを背景に、大企業に正社員として働く女性などを中心に、選択的シングルマザーという生き方を考え始めている人も出てきているようです。

今は不妊治療も進みましたが、しかしそれでも、女性が子供を授かることができる年齢にはリミットがあります。卵子凍結という方法もありますが、それを利用したとしても子供を産めるのは40代までと言われていて、自らがリミットの年齢にさしかかったと考える女性が本当に子どもを欲しいと望み、母親になるチャンスを逃したくないと思えば、結婚よりも先にシングルマザーになる選択をすることもあるでしょう。

正社員として企業で働いていれば比較的経済的にもゆとりがある上に、産休、育休もあり、さらにリモートワークで自宅にいれば子供の面倒も見やすいのではないかという考えもあります。在宅ワークは確かにシングルマザー向きかもしれません。とはいえ、現実には泣き叫ぶ赤ちゃんの世話をしながら仕事も同時にこなすというのは至難の業です。やはり子供がある程度成長するまでは、どうしても社会や周りの協力は不可欠となってきます。

スピリチュアル面から見た妊娠とは

では、スピリチュアルな面から見た妊娠について考えてみましょう。まず、スピリチュアル的考え方の基本として「子供となる魂は、自分にとって最良と思われる環境、すなわち親を選んで産まれて来る」ということがあります。

妊娠とは、お母さんのお腹の中でできる肉体と、お母さんに宿ってくる魂、という２つの観点から考えられます。赤ちゃんの肉体はお腹の中で創造されていきますが、それに宿る霊体としての魂は霊界にいる個性体で、はじめは大人の魂だったものがお母さんのお腹に宿ってから段々と赤ちゃんになっていくという過程があります。 

この魂が最初に母体に宿るのは妊娠２～３か月目くらいで、その頃につわりが始まります。子供が宿るということはお母さんの中に創られつつある赤ちゃんの肉体に別の霊体が宿るということですから、一種の憑依現象のように霊的波動の不調が起こるのです。そのため、吐き気や倦怠感、味覚や思考の変化も起こります。ですが、あくまで宿る魂はその親となる男女どちらかにとって親和性がある、縁のある魂だけなのです。

子供は母親に最高の学びを与えてくれる

たとえそれが思いがけない妊娠であったとしても、やがて子供となる魂は、生まれてくる隙をうかがっていて、今が最良と思われる時に、この世への旅立ちをトライしてきます。それは、お母さんになる魂にとっては、最高の学びを与えてくれているものになります。

つまり子供はこの世の都合で勝手にできるのではなく、すべては神の計らいによるものということになります。たとえ今は独身であっても心が強く深く本当に妊娠を望むなら、それは神の見えざる手が働いているのかもしれません。

しかし、もちろんシングルマザーを選択するという決断は、そう簡単に下せるものではありません。その決断によって運命プログラムが変更され、思いもよらない人生が展開する可能性もあるでしょう。現実的に、自分一人だけで産んで育てると言っても、それなりの経済力と周囲の協力とが同時に必要となってくるのは明らかな事実です。そして何よりも、成長していく子供に本当に父親は必要ないのかと、この先ずっと自らに問い続けることにもなるかもしれません。

もし今深く悩んでいるのであれば、ぜひ銀座ヘルメスのLINE相談も活用してみてください。今後の人生を左右するような深刻なお悩みはすぐに解決できるというわけにはいかないかもしれませんが、人に言えない気持ちをスピリチュアルカウンセラーに打ち明けることで、少しだけ心の荷物を下ろすことはできるかもしれませんよ。