日本発祥レイキの奥深さ！学びと実践で人生を変えよう！

あなたが子どもの頃、転んだり怪我をしたりしたときにおとなの人から「痛いの痛いの、飛んでけー！」と息を吹きかけられた経験はありませんか？　おまじないだと思っている人が多いのですが、実はこれは「レイキ」という民間療法の名残なのです。

「レイキ」の名前を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、今や世界中で広まっている、気を使ったセラピーなのです。海外でかなりポピュラーになっているレイキですが、実は発祥の地は日本。日本人ならばぜひこの素晴らしいセラピー・教えを知っておきたいものですね。そこで、今回はレイキの種類や実践するメリットなど、元祖日本のレイキの教えに則ってお伝えしていきます。

レイキとはなに？

「レイキ」は気やエネルギーと呼ばれるものを使った民間療法です。目には見えませんが、感じることで癒されたり、体調の回復を体感することができます。

 レイキのスクールにおいてある一定の基準を満たした者が施術をすることができ、手を体に当ててヒーリングします。怪我などを処置することを「手当て」と言いますが、この言葉などはレイキの名残と言えるものです。というのも、レイキは太古から日本にあった民間療法だからです。

古来レイキは、努力だけで練習しても、生まれつきヒーリング能力がなければ使うことができず、次の人に伝授することができませんでした。しかし、その流れを絶ったのが現在のレイキの創始者、臼井甕男（うすいみかお）氏です。

レイキは２種類ある

100年ほど前、明治時代に臼井氏が思いついた「アチューンメント」というエネルギー伝達法によって、教えを画期的に伝授することができるようになり、レイキが広まっていきます。「誰しも潜在的にヒーリングの力があり、アチューンメントによってそれを表に引き出して使えるようにする」というのが臼井氏の教えで、「臼井式レイキ」と呼ばれています。現代のレイキのほとんどが臼井式レイキになっています。

臼井氏の登場からレイキは２種類に分かれていきます。難しく思えるかもしれませんが、レイキを学びたい人にとって種類があることは最低限必要な知識のため、知っておくとよいでしょう。

①    西洋式レイキ

臼井氏の教えを受けた弟子によって、第二次世界大戦中、日本からハワイ経由で欧米各国へ、その後世界各国へ渡ったものを「西洋式レイキ」といいます。西洋式レイキは医療や療法という視点で非常にシステマチックに体系立てられており、アメリカにはレイキ療法を大学で医療にからめて教えている場所もあります。

また、日本の大きな病院の医者や経営者にも、レイキマスター（レイキの達人）の資格を持っている人がいて、積極的に取り入れるよう推奨されています。

「Reiki」という呼び名で世界に広まったものは、もう一度1990年代前半に逆輸入で日本へ持ち込まれます。その後、日本人でアチューンメントを受けてレイキマスターになった人がスクールを開講していることもあります。

②    日本式レイキ

　　日本式レイキは、主に臼井氏を発祥として日本にあり続けたレイキのことで、アチューンメントができてから、臼井先生の弟子が21名生まれ、弟子に受講生が生まれ、戦前までかなり広まっていきました。ところが、敗戦後にGHQによってさまざまなものが弾圧をうけ、そのうちのひとつがレイキや武道、宗教、思想といった日本古来のものでした。

　   当時はレイキという言葉を人前で話すこともできなかったため、日本国内でレイキという言葉や療法がどんどん廃れていきました。冒頭でも述べたように「痛いの痛いの、飛んでけー！」と息を吹きかけられるのは、呼気でエネルギーを流して癒すレイキの療法の名残、「手当てする」という言葉も実際に手を当て体に触れてヒーリングするレイキの療法の名残です。このように私たちの身近にもレイキの名残があり、かなり有名だったことが伺えます。

　  本来、臼井氏が唱えた教えには、療法としてのみでなく、人生の軌道を修正するために心にも働きかける教えがありました。その思想が抜け落ちた西洋式が広まっている状況に危機感を覚えたり、本来の教えに共感したマスターたちが、日本で現在、日本式レイキのスクールを開講しており、学ぶことができるようになっています。 

日本式と西洋式のどちらが正しいかといった議論が起きることもあるようですが、本来どちらも臼井氏発祥のものであるため優劣はありません。

アチューンメントとは？

臼井氏が編み出した「アチューンメント」とはなにか、気になる人もいると思いますが、これは「波長を合わせる」ということです。大気中にある調和のとれた生命エネルギーと自分の体内の生命エネルギーを調和していくことで、レイキを使えるようになります。

 目には見えませんが、アチューンメントを受けた人とそうでない人はマスターからするとはっきりと違うそうです。また、アチューンメントを受けている際に体感がある人もいれば、感じられない人もいるそうですが、どちらにせよ受けたあとはレイキを使えるようになっています。

 基本的にマスターも受ける人も体感をベースにしているため、遠隔やオンラインでのアチューンメントはあまり推奨されていません。本を読んでも野球ができるようにならないのと同じで、体感しなければ使えるようにならないのです。

レイキを実践するには？

レイキを実践するには、独学でなくスクールやマスターに教わることが大事です。なぜなら体感ベースで伝授されるため、自力での習得には時間がかかります。

レイキと同じように気を使う武術として、中国気功や太極拳、合気道などがありますが、たとえば中国気功では気を使えるようになるまで10〜15年の修行が必要で、努力と時間をかけた結果、到達する達人の領域とアチューンメントを受けた人の状態は同じ状態だといいます。

要は、臼井氏が編み出したアチューンメントを受けた方が、何十年も修行を行わないと到達できないプロセスを省略できるのです。

また、レイキ療法は大気中にあるエネルギーを頭頂チャクラから取り入れ、自分の体を通過させて、手の先から必要なところへ流していくものですが、「日本式レイキ」の項目でお話ししたように、本来はヒーリング（治療法）ではなく、「エゴ・執着心」を手放して人生の軌道修正するため、覚醒するための修行でした。そのため、実践にはレイキの施術とメンタルがセットになります。

「エゴ・執着心」は、私たちの「こうなればいいな」と願う欲求です。欲は悪いものではありませんが、そこに強いエゴが加わると物事が自分軸で動くため、周囲の人間関係がぎくしゃくしてしまいます。そうすると周りの人から応援されなくなってしまいます。

自分の夢のために努力しているときに、チャンスは他の人が持ってきてくれることが多いですが、応援されていないことや自身のエゴに気づけていなかったら直しようがありません。その「エゴ・執着心」に気づくための修行法の一つとして、レイキ療法を臼井氏が位置付けた経緯があります。

アチューンメント、自己鍛錬法、３つの呼吸法、セルフヒーリングや他者へのヒーリングなど実践を通す中で、「本当にその手当てをする前提に、エゴや執着心がなかったか」という部分に向き合って、自身のマインドを変えていき、人生を飛躍させていきます。

レイキを学んだり実践したりする良さ

レイキを学び、実践すると何が良いかというと、まずエネルギーに敏感になります。エネルギーワークであるため、相手の体だけでなく、生活雑貨や、家や神社などの場所に対してもエネルギーを感じ取ることができます。

また、ハンドセラピーであるため、手の状態が良くなります。実践するとしても、美容サロンのような機械がなくても、手だけで施術することができます。

そして最後に、健康になるための治療法ではなく、「安心律命」という教えを大事にしている点があります。臼井氏が目指す安心律命とは、心の安寧です。病気が治らなかったからといって不幸せではないし、たとえ治らなくても生きていてよかったという幸せの境地を感じることで、その人の人生に意義ができることは素晴らしいことです。

まとめ

人生の幸福度や生きる意味を見出すためにも、レイキを実践すると良いことづくしです。しかし現代の日本では後継者であるレイキマスターに中高年が多いという問題もあります。臼井氏の教えを途絶えさせないためにも、ぜひ若者から大人まで実践や体感を通して教えを知ってもらい、次世代に伝えていってほしいものです。