マインドフルネス瞑想で、ストレスやイライラもスッキリ!
人生は山あり谷あり、生きていればいいことも起きれば悪いことも起きます。悪いことが起きると、いやな感情に捉われて頭の中の考えがその感情でぐるぐる回ったりしませんか? そういった怒りや焦りや苦しみは、時に負のループが起きて、どんどん自分を苦しめていくこともあります。そんなときに役立つのが瞑想です。
瞑想を行うことで心を穏やかにし、気持ちに整理をつけ、本来の自分自身を取り戻すことができます。今回は日常生活やビジネスにも役立つといわれている瞑想についてお話していきます。
Contents
マインドフルネス瞑想の目的とは
瞑想のやり方は実にさまざまで、ヴィパッサナー、マインドフルネス、ダイナミック・メディテーション、ビジュアライゼーションなど、その数は実に500種類以上あるといわれています。
瞑想というと仏教のブッダをイメージする人が多いように、4500年以上前から瞑想は存在していました。ブッダの行った瞑想を応用して今日では複数の瞑想に分かれています。
今回は、世界で最も医療や教育、ビジネスなど多くの場面で使われている「マインドフルネス」というオーソドックスな瞑想をご紹介します。
瞑想は心が「無」になると考える人が多いですが、すでにわたしたちの存在が「有」であり、無になることが目的ではありません。マインドフルネス瞑想では、ただ目の前のことに集中する状態のことをいい、大事なのは無になることではなく「心を超越すること」です。常にマインドフルネスな状態にするために瞑想をしてトレーニングします。
過去や未来に囚われることが慢性的なストレスに繋がりやすいため、マインドフルネス瞑想を通じて今この状況の自分と現状をあるがままに受け入れていきます。今だけに意識を集中することで過去や未来への不安を断ち切り、余計な思考や感情から離れていくようにします。
瞑想による6つの効果
瞑想による効果は抜群で、以下のような複数の効果が発見されています。
①ストレスの軽減
人間は起きてもないことを気にしたりして負のサイクルに入ることがあります。瞑想の呼吸によって、ストレスに注目する感覚が消えていき、解決していきます。
②集中力アップ
瞑想して精神統一し、自分自身の精神に集中する時間を定期的に設けることで、集中力が上がります。これによって仕事で成果を出せたり、人生で起きる物事の効率がよくなる人もいます。
③うつ・不眠症・痛み・不安症の改善
うつ病の方の特徴として海馬が萎縮していることが挙げられますが、瞑想することで神経細胞を増加させることが科学的に証明されています。脳が物理的に変わっていくので、今まで対処できなかった恐怖や不安に対処できるようになります。
④孤独感の軽減
瞑想を行うことで心が安定し、社会や自分に対して思わず抱いてしまうような動物的な感情(モンキーマインド)を制御することができるようになります。一つ高い視座から物事を捉え、受け入れていけるようになるため、孤独感も軽減されます。
⑤Quality of Lifeの向上
瞑想中は体が一番楽な姿勢をとるため、副交感神経が活発になりリラックス効果があります。そのため、体の中で無意識に緊張を溜め込んでいる部位や脳を解放することができ、疲れがとれたり、安眠に繋がります。
⑥脳の老化の防止
瞑想をしながら自己と向き合うと、自分の脳が活発になります。自分の感情をコントロールするトレーニングをくり返すため、脳の老化の防止にも繋がります。
上記のほかにも、ポジティブなメンタルになるなど効果は多くあるため、調べたり体感してみたりするとよいでしょう。
マインドフルネス瞑想のやり方
マインドフルネス瞑想は、ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズなど著名人も多く取り入れており、その効果は体験するとより理解できるでしょう。そこで、マインドフルネス瞑想の手順をご説明します。
①ポージングを決める
床や椅子などの上で、あぐらや正座など左右均等に座れるようにします。楽になれる姿勢を探してください。手は裏返して膝の上に軽く置き、まぶたは優しく閉じるか半分開ける状態にします。姿勢の乱れは心の乱れであるため、姿勢を整えると心の安定にもつながります。
②「今」という感覚を味わう
次に、座っている床や椅子の温かさや冷たさなど、「今そこに在る感覚」をただ感じるようにします。注意を今ある感覚に集中しようとすると、心はいろいろな注意から離れていきますが、自然なことであり失敗ではありません。ただ優しくそのことに気づき、良し悪しの価値判断はせずに、自然に床や椅子に触れている部分の感覚に心を戻していきます。
③腹式呼吸をする
続いて、余分な緊張感をなくすために腹式呼吸をします。口や奥歯の力を抜き、顔全体の緊張を緩めます。肩の力を抜き、口から息を吐き、リラックスする。何回かくり返したら鼻呼吸に変えていきます。無理に息を深くしようとはせず、ただ自分が心地よいと感じるように呼吸してください。
④呼吸に意識を向ける
リラックスしてきたところで、息を吸ったときに鼻から流れこんでくる空気の流れや吐いた時の空気の流れ、今の感覚を感じていきます。呼吸を通じて今この瞬間の感覚を感じることで、マインドフルネスの感覚を身につけていることを感じましょう。
世界中の時間が今ここにあるようなおおらかな気持ちで、のんびりとした心のモードを深め、一つひとつの呼吸を丁寧に行うと、息を一つする度に緊張やイライラの元が吹き飛んでいきます。息をゆったり吸うごとに、リラックスした体のすみずみまで爽やかなエネルギーが満ちていきます。
もし調子が良くないと感じるところがあれば、優しくそこへ呼吸を届けましょう。静かな時間をもつことで、静かな時間の中で自分自身を知ることができます。小さな波や大きな波があるように、わたしたちの人生の中にも小さなことや大きなことが次から次へとさまざまな出来事が押し寄せてきますが、頭のなかにはさまざまな雑念が浮かんできても、そこに今はとどまらず、判断をせず、客観的にその雑念を捉え手放していき、自分の呼吸へと戻っていきましょう。
⑤瞑想から現実の感覚に戻す
少しずつ体の感覚を取り戻し、そーっと目を開けて、穏やかであたたかい呼吸が流れているのを感じ、瞑想の時間を終わりにします。
瞑想のための便利アイテム
瞑想の導入で必要なリラックス環境を整えるために、アイテムを使うのもよいでしょう。ご自身でリラックスできるものであればなんでも大丈夫ですが、ここではおすすめのものをご紹介していきます。
・リラックス効果のあるアロマ
ラベンダーやシダーウッド、フランキンセンスなど、リラックス効果のアロマを使って嗅覚から体をリラックスさせます。ご自身のお気に入りの香りを使うのもよいでしょう。
・瞑想用ミュージック
CDやYouTubeで瞑想用の音楽を心地よい音量で流しながら、穏やかな気持ちで瞑想を行うとよいでしょう。
・瞑想アプリ
瞑想や睡眠に入るための誘導をしてくれるアプリや、マインドフルネス以外の瞑想を紹介してくれるアプリなどもあります。
・ヨガマット
床に座るのが痛いという方は、ヨガマットで座禅を組みながら瞑想するのがおすすめです。
・柔らかいブランケット
横たわった状態で瞑想を行う場合、そのままでも大丈夫ですが、柔らかいブランケットをかけるだけで外気に左右されず、集中することができます。
まとめ
マインドフルネス瞑想の効果・手順やアイテムをご紹介しましたが、瞑想を通じて「今ここ」に集中することができるようになると、頭に浮かんでくる雑念を客観的に捉えられるようになり、自分を責めたり悲観的な感情に振り回されたりすることも少なくなります。
今起きている自分の体の状態に感謝し、大切にすると、自然と周りにも感謝の気持ちが膨らんで優しくなることができます。感謝の気持ちで満たされると温かいエネルギーで包まれ、生活が幸福感で満たされ、いきいきと過ごすことができるようになります。
マインドフルネスをベースとしてできるようになったら、自分の心の性質を理解できるようになるため、次は応用として発展的な瞑想方法に取り組んでみるのもよいでしょう。ぜひ、ご自身の日常生活の習慣に瞑想を取り入れて、心を解放しながら生活しましょう。