話し方で9割決まる? スピリチュアルから見た言葉の力
最近、書店に行くと実用本コーナーでもっとも目につくのが、「話し方」や「伝え方」に関する本です。一昔前には「見た目が9割」といった本がベストセラーになっていましたが、最近では身なりを整えることから、いかに周囲とコミュニケーションをとるかということに人々の関心も移りつつあるようです。
ネットでも「コミュ障」という言葉が頻繁に登場するように、会話がうまくいかずに悩む人は特に最近増えているようです。確かに会話の達人ともなれば、自分の気持ちを正確に相手に伝えられることはもちろん、プレゼンが成功して人の心を動かすこともできるかもしれませんし、人間関係もあまり苦労せずにうまくいきそうですよね。
会話というアウトプットをするには、話題という引き出しもどんどんインプットしていかなくてはなりませんが、同じ内容だとしてもその話し方や言葉が変わるだけでも、ぐっと印象が変わるものです。そして、言葉が変われば人生が変わるというのは、スピリチュアル面からみても同様です。周囲とのコミュニケーションが円滑になるだけじゃない、言葉にはすごいパワーがあるのです。
注目され始めた「身口意(しんくい)」の大切さ
最近ベストセラーになっている話し方に関する書籍には、まず話す言葉から変えていこうというものが多く、中には「身口意(しんくい)」を改めようという内容のものもあります。この言葉、ご存じでしたか?古来より日本に伝わる「身口意」という言葉は、もともとは仏教の言葉で「三業」といわれるものです。やること(身業)と、言うこと(口業)、思うこと(意業)という人間の3つの行いのことを表し、この3つに注意を払い、整え、一致させることが重要とされます。
これをごく簡単に言えば、話す言葉を正し、振る舞いを正し、潜在意識を書き替えていく、ということになります。そしてこの3つの中で何から始めるかといえば、やはり話す言葉を改めていくことからです。まずは自分が日々発する言葉に注意を払い、整える。するとそれが行動に現れてくるようになり、やがて習慣が変わっていきます。そしてそれが潜在意識を書き替えていくことにつながります。
さらにまた、こうして潜在意識が書き替えられたことによって、話し言葉や行動も一つ上のレベルのものへと変わっていきます。身口意はこのような好循環をくり返していき、どんどん良くしていくことができるのです。そして、その先には自分の願いを叶えることができたり、望むものを引き寄せることもできるようになる自分の姿があるのです。
よく聞く言葉、言霊(ことだま)の意味とは!?
一方、「言霊(ことだま)」という言葉も、よく知られています。ドラマ・映画や小説、音楽のタイトルにも登場するので、ご存じの方も多いでしょう。では、この言霊の本当の意味をご存じでしょうか?特にドラマなどの映像作品ではホラー的なモチーフとして使われることもありますが、決してそういうわけではありません。
言霊は、読んで字のごとく、言葉には霊が宿っているという意味です。昔から、発せられた言葉にはその内容通りのことが実現する力があると信じられてきました。自分が発した言葉がポジティブなら肯定的なことが、その逆にネガティブな言葉だったならあまりよくないことが現実化するというわけです。つまり、使う言葉次第でよい方向にも悪い方向にも、どちらにでも向かうわけです。
実際に、発せられる言葉にはエネルギーや波動が宿っています。これは科学的に考えても事実といえます。なぜなら、人の声にはバイブレーション、波動があります。私たちの耳は、その空気を伝わってくる音の振動を音響エネルギーとして聞き取っているのです。
さらに、私たちの体は6割が水分と言われていますが、この水分というのは振動にとても敏感に反応するので、当然音の振動にも反応します。ですから、自分の発した言葉は、自分の体中を振動させ、響き渡り、全身で感じとっているものなのです。こうやって考えていくと、いかに言葉の与える影響が大きいかということがお分かりでしょう。
では、話す内容がネガティブなもので、ネガティブ波動が乗っていったとしたら、どうなるでしょうか。当然全身にネガティブな気が行き渡ってしまいます。その逆にポジティブな言葉を使ったら、全身にポジティブな波動が響き渡ることになります。やはり、言葉にはくれぐれも気を付けて、日ごろから明るくポジティブなものを使うようにしたいものです。
一流アスリートも言葉の力を使っている!
アスリート、それも一流になればなるほど、この言葉の力の持つ意味をよく理解していて、それをうまくとりいれているようです。今年は東京オリンピックもありましたが、世界的なアスリートはインタビューを聞いていても、決してネガティブな言葉は使わないものです。それでは成績もモチベーションもあがらないことを彼らはきっと分かっているのでしょう。
そして、おそらく彼らは影では相当自分に対する「言い聞かせ」をしているはずです。たとえば「やれば、できる!」とか「私はすごい成績を収めている」とか、毎日声に出して、自分に言い聞かせたりする。これは専門用語では「アファーメーション」と言われますが、世界レベルのアスリートは、メンタルトレーニングの一環として必ずと言っていいほど、とりいれているそうです。スポーツは自分との闘いとも言われます。たとえばテニスや卓球、ゴルフなども「メンタルのスポーツ」と言われるくらい、メンタル面が重要視されています。まずはメンタルから自分に打ち勝ってこそ、世界のトップに立つことができるのでしょう。
夢を実現する「アファーメーション」
もちろん、このアファーメーションは、アスリートだけのものではありません。誰でも同様に使うことができます。たとえば受験を控えた学生さんなら「絶対合格できる」とか、営業マンなら「営業成績トップになれる」といったようなものになるでしょう。
ここでポイントなのは、いかに普段から自分に対して「やれるんだ」ということを言い聞かせられるかです。口先だけではダメということですね。本当にやれると信じられるまで言い聞かせること。そしてもう一つは、言い切ることです。「必ずやれる」ということから、もっと先をいって「営業成績トップになりました。ありがとうございました!」と完了形で言い切ると、効果が抜群だといわれます。
たとえば、一軒家を買うことが夢だという人がいたとします。その人が「一軒家が欲しい」と自分に言い聞かせているだけではまったく足りません。それではいつまでたっても「一軒家が欲しい」自分でしかないというイメージを与えてしまいます。でも、なりたいのは「一軒家を手に入れた」自分ですよね。ですから、あたかももう自分の望んだとおりの一軒家を手に入れたように考えて「素晴らしい一軒家を手に入れることができました、ありがとうございました」と言い切りましょう。このくらいのアファーメーション」が効果的なのです。
皆さんも初詣などで神社に祈願をすることがあると思います。その際にはどのように神様に語りかけていますか?おそらく「結婚できますように」「お金がたくさん入ってきますように」といったように、願っている方が多いと思います。でも、ここでも一歩先をいって「素敵な彼と結婚できました、心から感謝します」「ありあまるほどのお金を手に入れました。ありがとうございました」と言ってみましょう。自分の望んでいることがぐっと近づいてくるかもしれませんよ。
言葉の持つ力、お分かりいただけましたでしょうか。皆さんもぜひ明るくポジティブな言葉を使うように心がけ、言霊で夢を引き寄せてくださいね!